生財有大道。生之者衆、食之者寡、為之者疾、用之者舒、則財恒足矣。仁者以財発身、不仁者以身発財。未有上好仁、而下不好義者也。未有好義、其事不終者也。未有府庫財非其財者也。(大学 伝十章)
生財有大道。
財を生ずるに大道あり。
財を生み出し豊かになるには正しいやり方というものがある。
生之者衆、
之(これ)を生ずる者衆(おお)くして、
生産する者が多くて、
食之者寡、
之を食らう者寡(すく)なく、
消費する者が少なく、
為之者疾、
之を為す者疾(と)くして、
生産する速度が速くて、
用之者舒、
之を用うる者舒(ゆる)やかなれば、
消費が緩やかなら、
則財恒足矣。
則ち財恒(つね)に足る。
財が足りないということがない。
仁者以財発身、
仁者は財をもって身を発(おこ)し、
主権者に仁があると財を主権の拡大に役立てるが
不仁者以身発財。
不仁者(ふじんしゃ)は身をもって財を発(おこ)す。
仁がないと主権を犠牲に富を拡大する
未有上好仁、
未(いま)だ上(かみ)仁を好みて
いまだ主権者が仁を好んで
而下不好義者也。
下(しも)義を好まざる者あらざるなり。
そのしもべが義を好まなかったことはない
未有好義、
未(いま)だ義を好みて
そしてしもべが義を好むなら
其事不終者也。
その事終わらざる者あらざるなり。
国家事業が成し遂げられなかったことはなく、
未有府庫財非其財者也。
未(いま)だ府庫(ふこ)の財その財に非ざる者あらざるなり。
国富が正しく役立てられなかったこともない
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